オンライン麻雀「天鳳」で高段位を目指すすべてのプレイヤーにとって、段位システムの理解は避けて通れない道です。多くの雀士が目標とする「鳳凰卓」へたどり着くには、単に麻雀が強いだけでなく、その【仕組み】を深く理解し、効率的にポイントを稼ぐ戦略が不可欠です。
本記事では、天鳳の段位システムの基礎知識はもちろん、強さの指標となるレート(R)と段位の関係、昇段・降段の具体的な条件、そして自分の実力を客観視できる「安定段位」まで、どこよりも分かりやすく解説します。
さらに、各段位で多くの人がつまずく「壁」を乗り越えるための具体的な戦術や心構えも紹介。「この記事を読めば、自分が今どのレベルにいて、次に何をすべきか」が明確になるはずです。鳳凰卓への道を、着実に一歩ずつ進んでいきましょう。
天鳳の段位システムとは?基礎から理解しよう

天鳳の段位システムは、プレイヤーの実力を示す根幹となる【仕組み】です。主に「段位」と「Rate(レート)」という2つの指標で構成されており、これらが連動することで、プレイヤーの現在の強さが総合的に評価されます。
段位とR(レーティング)の関係
「段位」は、プレイヤーの長期的な実績を示す階級です。新人から始まり、級位者(9級〜1級)、段位者(初段〜十段)、そして最高峰の「天鳳位」まで存在します。段位は、後述する段位戦のポイント(pt)の増減によってのみ昇降します。
一方、「Rate(【レート】)」は、対戦相手の強さも加味された、より短期的な実力を示す数値です。一般的に「R」と略され、初期値1500からスタートします。自分よりRの高い相手に勝てばRは大きく上昇し、格下の相手に負ければ大きく下降するため、現在の調子をリアルタイムに反映する指標と言えるでしょう。
この2つは密接に関連しており、特に四段以上の上級卓や鳳凰卓に参加するためには、特定の段位とRの両方を満たす必要があります。
段位戦で昇段・降段する条件
段位戦では、対局の順位に応じて段位ポイント(pt)が変動します。このポイントを積み重ね、各段位で定められた昇段規定ポイントに達すると次の段位へ昇段できます。
ポイント変動の基本原則は以下の通りです。
- 1位・2位はポイントプラス、4位はマイナス(三人麻雀では1位プラス、3位マイナス)。
- 上位の卓(特上卓・鳳凰卓)ほど、得られるポイントも失うポイントも大きくなる。
- 特に四人麻雀では4位(ラス)のペナルティが非常に大きく設定されているため、「ラスを回避する」ことが段位を上げる上で極めて重要になります。
逆に、ポイントがマイナスになり、降段規定ポイントを下回ると下の段位に降段してしまいます。ただし、一度昇段すれば、段位を飛び越えて大きく降格することはありません(例:四段から2級に落ちることはない)。
4人打ち段位と平均レート
位 | 初期pt | 東風戦 | 東南戦 | 昇段pt | 降段 | 在位数 | 平均R | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | ||||||
新人 | 0 | 一般 +20 上級 +40 特上 +50 鳳凰 +60 | 一般 +10 上級 +10 特上 +20 鳳凰 +30 | +0 | 0 | 一般 +30 上級 +60 特上 +75 鳳凰 +90 | 一般 +15 上級 +15 特上 +30 鳳凰 +45 | +0 | 0 | 20 | – | 95182 | 1490 |
9級 | 0 | 0 | 0 | 20 | – | 17072 | 1497 | ||||||
8級 | 0 | 0 | 0 | 20 | – | 8475 | 1505 | ||||||
7級 | 0 | 0 | 0 | 20 | – | 5365 | 1508 | ||||||
6級 | 0 | 0 | 0 | 40 | – | 6301 | 1517 | ||||||
5級 | 0 | 0 | 0 | 60 | – | 5672 | 1525 | ||||||
4級 | 0 | 0 | 0 | 80 | – | 5173 | 1537 | ||||||
3級 | 0 | 0 | 0 | 100 | – | 4419 | 1554 | ||||||
2級 | 0 | -10 | -15 | 100 | – | 4488 | 1526 | ||||||
1級 | 0 | -20 | -30 | 100 | – | 6946 | 1473 | ||||||
初段 | 200 | -30 | -45 | 400 | 有 | 13734 | 1575 | ||||||
二段 | 400 | -40 | -60 | 800 | 有 | 14924 | 1671 | ||||||
三段 | 600 | -50 | -75 | 1200 | 有 | 10685 | 1741 | ||||||
四段 | 800 | -60 | -90 | 1600 | 有 | 7516 | 1833 | ||||||
五段 | 1000 | -70 | -105 | 2000 | 有 | 5641 | 1928 | ||||||
六段 | 1200 | -80 | -120 | 2400 | 有 | 3119 | 2001 | ||||||
七段 | 1400 | -90 | -135 | 2800 | 有 | 2030 | 2092 | ||||||
八段 | 1600 | -100 | -150 | 3200 | 有 | 608 | 2168 | ||||||
九段 | 1800 | -110 | -165 | 3600 | 有 | 175 | 2219 | ||||||
十段 | 2000 | -120 | -180 | 4000 | 有 | 23 | 2247 | ||||||
天鳳位 | — | – | 25 | 2261 |
3人打ち段位と平均レート
位 | 初期pt | 東風戦 | 東南戦 | 昇段pt | 降段 | 在位数 | 平均R | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 2位 | 3位 | 1位 | 2位 | 3位 | ||||||
新人 | 0 | 一般 +30 上級 +50 特上 +70 鳳凰 +90 | +0 | 0 | 一般 +45 上級 +75 特上 +105 鳳凰 +135 | +0 | 0 | 20 | – | 154377 | 1496 |
9級 | 0 | 0 | 0 | 20 | – | 10624 | 1498 | ||||
8級 | 0 | 0 | 0 | 20 | – | 4909 | 1508 | ||||
7級 | 0 | 0 | 0 | 20 | – | 3158 | 1516 | ||||
6級 | 0 | 0 | 0 | 40 | – | 2673 | 1521 | ||||
5級 | 0 | 0 | 0 | 60 | – | 2860 | 1530 | ||||
4級 | 0 | 0 | 0 | 80 | – | 2249 | 1547 | ||||
3級 | 0 | 0 | 0 | 100 | – | 2207 | 1553 | ||||
2級 | 0 | -10 | -15 | 100 | – | 1917 | 1543 | ||||
1級 | 0 | -20 | -30 | 100 | – | 3433 | 1452 | ||||
初段 | 200 | -30 | -45 | 400 | 有 | 6974 | 1570 | ||||
二段 | 400 | -40 | -60 | 800 | 有 | 7671 | 1682 | ||||
三段 | 600 | -50 | -75 | 1200 | 有 | 5316 | 1771 | ||||
四段 | 800 | -60 | -90 | 1600 | 有 | 3602 | 1873 | ||||
五段 | 1000 | -70 | -105 | 2000 | 有 | 2672 | 1970 | ||||
六段 | 1200 | -80 | -120 | 2400 | 有 | 1473 | 2055 | ||||
七段 | 1400 | -90 | -135 | 2800 | 有 | 1075 | 2143 | ||||
八段 | 1600 | -100 | -150 | 3200 | 有 | 287 | 2223 | ||||
九段 | 1800 | -110 | -165 | 3600 | 有 | 55 | 2298 | ||||
十段 | 2000 | -120 | -180 | 4000 | 有 | 18 | 2368 | ||||
天鳳位 | — | – | 23 | 2373 |
安定段位とは?自分の実力を見極める方法
安定段位とは、そのプレイヤーが長期的にプレイを続けた場合に、最終的に落ち着くと想定される段位のことを指します。これは天鳳の公式な指標ではありませんが、プレイヤーの実力を示す客観的な【強さの目安】として広く認知されています。
安定段位は、主に試合の平均順位によって決まります。例えば、四人麻雀の段位戦(特上卓)で平均順位が2.50位であれば、長期的には七段レベルの実力があると推定されます。自分の対戦記録から平均順位を計算し、他のプレイヤーのデータと比較することで、現在の実力と課題を客観的に把握することができます。
段位を効率的に上げるための心構えと戦略

天鳳で段位を上げるためには、技術だけでなく精神的な強さも求められます。ここでは、効率的にポイントを重ね、上を目指すための心構えと基本的な戦略を紹介します。
負けても落ち込まない!上振れ・下振れとの向き合い方
麻雀は実力と運が絡み合うゲームです。どんなに強いプレイヤーでも、運に見放されて連敗すること(下振れ)はありますし、逆に実力以上の結果が続くこと(上振れ)もあります。
大切なのは、短期的な結果に一喜一憂しないことです。ラス(4位)を引いてポイントが大きく減っても、「今日は運が悪かった」と割り切り、自分の打ち方に問題がなかったかを冷静に振り返ることが重要です。長期的な視点を持ち、一貫した戦略で打ち続けることが、安定した成績と昇段への近道です。
鳳凰卓民が実践する「押し引き」の基本
鳳凰卓で戦うプレイヤーたちは、非常にシビアな「押し引き」を実践しています。押し引きとは、自分の手がアガれそうな時にリスクを取って攻める(押す)か、相手の攻撃を察知して守備に回る(引く)かの判断です。
段位が上がらない人の多くは「引き」の判断が甘い傾向にあります。特に、無理に攻める必要のない局面での無謀な放銃(ほうじゅう)は、長期的なポイント収支を大きく悪化させます。相手のリーチや捨て牌から危険を察知し、失点を最小限に抑える「守備力」こそ、上のレベルへ行くための必須スキルです。
牌効率・鳴きの技術を磨く
安定してアガリ率を高めるためには、牌効率の知識が必須です。どの牌を捨てれば、最も早く、そして最も良い形でテンパイ(聴牌)できるかを常に考える癖をつけましょう。牌理の学習は、即効性のあるスキルアップに繋がります。
また、鳴き(ポン・チー)の技術も重要です。鳴くことで手を進めるスピードは上がりますが、守備力が低下し、手の価値が下がるというデメリットもあります。自分の手牌の価値、巡目、点数状況などを総合的に判断し、鳴きを有効に使えるようになれば、戦術の幅が大きく広がります。
鳳凰卓への道!各段位の壁を突破するポイント
天鳳には、多くのプレイヤーが苦戦する「壁」とされる段位が存在します。ここでは、各レベルの壁を突破するためのポイントを解説します。
初段・二段の壁|初心者を卒業する鍵
このレベル帯は、麻雀の基本的なルールを覚え、とにかく対局数をこなすことが重要です。まずは、以下の2点を意識しましょう。
- 牌効率の基本を覚える:難しいことは考えず、受け入れ枚数が最も広くなるように打つことを徹底します。
- リーチを積極的にかける:役がなくても、先制でテンパイしたら積極的にリーチをかけ、アガリの機会を増やすことが有効です。
まずは守備よりも攻撃を意識し、「アガる」楽しさと成功体験を積み重ねることが、初心者を卒業する鍵となります。
三段・四段の壁|安定した成績を残すには
特上卓(四段R1800以上)で打てるレベル帯では、ただ攻撃するだけでは勝てなくなってきます。ここで重要になるのが守備意識です。
- ベタオリの技術:相手からリーチがかかった際、絶対に振り込まないように安全な牌だけを捨てる「ベタオリ」を徹底できるように練習します。
- 点数状況の把握:自分が今何位で、トップと何点差なのかを常に意識し、リスクを冒すべき局面かどうかを判断します。
攻守のバランスを覚え、無駄な失点を減らすことが、安定した成績を残すためのポイントです。
五段・六段の壁|ついに強者の入り口へ
鳳凰卓まであと一歩のこの段位は、総合力が試されます。牌効率や押し引きの精度をさらに高めることはもちろん、他家の動きを読む力が求められます。
- 鳴きの意図を読む:相手が何を目指して鳴いているのかを推測し、危険牌を予測します。
- 山読みの精度向上:場に見えている牌から、まだ山に残っている牌を予測し、自分の待ちや相手の待ちを推測します。
自分だけでなく、卓全体を俯瞰して最適な一打を選択する。これができれば、鳳凰卓は目前です。
天鳳の段位システムに関するよくある質問

ここでは、天鳳の段位システムに関して多くのプレイヤーが抱く疑問にお答えします。
まとめ-天鳳の段位システムを徹底解説
本記事では、オンライン麻雀「天鳳」の段位システムについて、その【仕組み】から各段位を勝ち抜くための戦略まで網羅的に解説しました。
段位と【レート】の関係、そして「ラス回避」の重要性を理解することが、目標設定とモチベーション維持に繋がります。また、安定段位という【強さの目安】を参考にすれば、客観的に自分の実力を把握し、次に取り組むべき課題が明確になるでしょう。
麻雀は運の要素も大きいですが、長期的に見れば必ず実力が段位に反映されるゲームです。短期的な結果に一喜一憂せず、押し引きや牌効率といった基本技術を地道に磨き続けることが、最高峰「鳳凰卓」へ至る最も確実な道です。この記事で得た知識を武器に、さらなる高みを目指して挑戦を続けましょう。
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