麻雀には、数多くの役満の中でも、その美しさと成立の難しさから「幻の役満」と称される特別な役があります。それが、今回詳しく解説していく【九蓮宝燈(チューレンポートー)】です。アガればまさに「家が建つ」ほどの高得点が期待できるこの役満について、初心者の方にもわかりやすく、解説していこうと思います。
麻雀 役満「九蓮宝燈(チューレンポートー)」とは?その神秘的な魅力を解説
九蓮宝燈はどんな形?初心者でもイメージしやすい牌姿を紹介
九蓮宝燈は、特定の形をした清一色(チンイツ:同じ種類の数牌のみで構成された手)の牌姿で成立する、非常に特殊な役満です。具体的には、アガった時の手牌が、「・
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」 のように、【1種類の数牌の
が3枚】、【
~
が各1枚ずつ】、そして【
が3枚】という形になっていることが条件の一つとなります。さらに門前(メンゼン)であることが必須で、この形は、まるで宝物が光り輝いているかのように見えることから、その名が付けられたと言われています。
なぜ「幻の役満」と呼ばれる?その希少性とは
【九蓮宝燈】が「幻の役満」と呼ばれる最大の理由は、その成立【確率】の低さにあります。清一色だけでも十分に難しい役ですが、さらに特定の牌の構成で聴牌する必要があるため、その確率はなんと約0.00045%と言われています。これは、数万回に一度出るかどうかの非常に低い【確率】であり、麻雀を長年プレイしているプロの雀士でも、生涯に一度アガれるかどうかのレベルです。まさに、夢のような、そして「幻」と呼ぶにふさわしい役満なのです。
初心者でも作れる!麻雀 役満・九蓮宝燈の基本的な作り方をステップごとに解説
【九蓮宝燈】は確かにアガるのが極めて難しい役満ですが、その基本的な作り方を理解しておくことは、麻雀の奥深さを知る上で非常に重要です。ここでは、初心者の方でもイメージしやすいように、基本的な作り方をステップごとに解説します。
基本の形を覚えよう!1種類の数牌で作る九蓮宝燈
【九蓮宝燈】は、萬子(マンズ)、筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)のいずれか1種類の数牌のみを使って作ります。まずは、以下の基本形をしっかりと頭に叩き込みましょう。
例:索子(ソーズ)の場合

まずは、この九蓮宝燈の基本の形をしっかりと覚えましょう。繰り返しになりますが、九蓮宝燈はアガった時に上記の13枚の牌が手牌にあり、かつ門前 清一色の形であることが条件です。麻雀は通常14枚であがりの形を成すので、14枚中の13枚が限定された形であるという点で、成立難易度が非常に高い役であることがご理解いただけるでしょう。
驚異の待ちの広さ!どんな待ちになるの?初心者でも理解できる【9面待ち】
【九蓮宝燈】の最大の特徴の一つに、聴牌(テンパイ:あと1枚でアガリの状態)した時の待ちの広さがあります。

上記の基本形であと1枚を待つ場合、なんと「」から「
」までのどの牌でもアガることができます。これは「9面待ち(キューメンマチ)」と呼ばれ、麻雀の数ある待ちの形の中でも、最も広い形の一つとして知られています。聴牌までこぎつけるか否かは別として、聴牌さえしてしまえば【確率】的に見ても、かなりあがりやすい形といえます。
このように【9面待ち】になる九蓮宝燈の形を「純正九蓮宝燈(ジュンセイチューレンポートー)」と呼びます。では、純正九蓮宝燈についてもう少し深掘りしていきましょう。
「純正九蓮宝燈」って何が違うの?初心者向けにわかりやすく徹底比較
前述で少し触れたように、【九蓮宝燈】には、「純正九蓮宝燈(ジュンセイチューレンポートー)」という、より希少価値の高い形が存在します。ここでは、初心者の方にもわかりやすく、通常の九蓮宝燈との違いを解説します。
純正九蓮宝燈はここが違う!初心者でもわかる見分け方
繰り返しになりますが、九蓮宝燈の基本的な条件は、アガった時の手牌に下記の牌が揃っていることです。

つまり、下記のように 1種待ちでも九蓮宝燈は成立します。九蓮宝燈自体がレア中のレアな役なのですが、その多くは下記のように1種から4種待ちとなります。

純正九蓮宝燈はこれらと違い、下記のような9面待ちであがると成立します。

要するに、【9面待ち】であがった場合が純正九蓮宝燈、それ以外の待ちの形であがった場合が通常の九蓮宝燈ということになります。
なぜ純正は特別なの?難易度と価値の違い
純正九蓮宝燈が特別とされるのは、その成立【確率】が通常の九蓮宝燈よりもさらに低いからです。アガりの形は酷似していますが、テンパイ時の牌姿がより限定されるため、アガるのが一段と難しいとされています。そのため、純正九蓮宝燈は、アガった際にはより高い価値が認められることもあります(ルールによって異なりますが、ダブル役満として扱われる場合もあります)。まさに、「幻の中の幻」と言えるでしょう。
九蓮宝燈をアガるための秘訣:初心者でもできる手作りのコツ
【九蓮宝燈】は非常に難しい役満ですが、全く狙えないというわけではありません。ここでは、初心者の方でも意識できる、手作りのコツをいくつかご紹介します。
配牌で意識すること:九蓮宝燈への第一歩
配牌(最初に配られる13枚の牌)を見た際に、1種類の数牌に偏りがあり、特に「1」と「9」が多く含まれていて、さらに同じ種類の牌が複数ある場合は、【九蓮宝燈】を意識してみるのも面白いかもしれません。
「おっ!清一色を狙えるかもしれない!」
と感じたら、九蓮宝燈の可能性も頭の片隅に置いてみてください。もちろん、無理に狙う必要はありませんが、意識することでその後の牌の選択が変わってくる可能性があります。
鳴きはできる?九蓮宝燈における鳴きの考え方
【九蓮宝燈】は、清一色がベースとなっている門前役なので、【鳴き】(チー・ポン・カン)では役が成立しません。一度でも【鳴き】を入れてしまうと、門前(メンゼン:一度も鳴いていない状態)でなければ成立しない九蓮宝燈の条件を満たさなくなってしまいます。
そのため、【九蓮宝燈】を狙う場合は、ひたすら自分のツモだけで手を進めていくことになります。これが、【九蓮宝燈】を「幻の役満」たらしめている理由の一つでもあります。
夢の役満!九蓮宝燈の【点数】と、アガった時の感動を味わおう
役満である【九蓮宝燈】は、アガった時の**【点数】は非常に高く設定されています。親(起家)がアガった場合は48,000点、子(親以外のプレイヤー)がアガった場合は32,000点を他のプレイヤーからもらうことができます。この一局で得られる得点は非常に大きく、まさに一攫千金、「アガれば家が建つ」** とも言われるほどです。
アガるのが非常に難しい役満だからこそ、九蓮宝燈をアガった時の感動は言葉に表せないほど大きいでしょう。その美しい牌姿を目にした時、そして高得点を獲得した時の喜びは、麻雀をプレイする上で忘れられない最高の瞬間となるはずです。
まとめ:幻の役満、九蓮宝燈にいつか出会える日を夢見て
【九蓮宝燈】は、麻雀の役満の中でも特に神秘的な魅力を持つ役です。成立【確率】は非常に低いですが、その美しさとアガった時の喜びは、他の役では味わえない特別なものです。初心者の方も、この記事を読んで【九蓮宝燈】の魅力に触れ、いつかこの幻の役満に出会える日を夢見て、日々の麻雀をさらに楽しんでいただければ幸いです。
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