麻雀の基本ルール「フリテン」や「フリテンリーチ」を徹底解説

麻雀初心者の誰もが一度は経験する「フリテン」の罠。「あがれた!」と思ったら、「フリテン、チョンボね!」と言われたことがある方も少なくないでしょう。初心者泣かせのフリテンとは一体何なのでしょうか?

目次

フリテンとは、麻雀が麻雀であるための超重要な基本ルールの一つです。

フリテンとは、麻雀が麻雀であるための超重要な基本ルールの一つです。
麻雀を遊ぶ上で避けては通れない基本的なルールの一つに「フリテン」があります。このフリテンを理解しているかどうかで勝敗が大きく左右される場合も少なくありません。実はこの「フリテン」、麻雀の基本ルールの一つですが、初心者の方はもちろん、中級者・上級者もうっかりしてしまう場合があります。

ここでは、フリテンやフリテンリーチについて深く掘り下げていきます。また、これらを逆手に取った戦術やテクニックについて詳しく解説していきたいと思います。

そもそも麻雀のフリテンとは?フリテンって何?

フリテンとは簡単に言うと、テンパイしている(あと有効牌1枚であがれる)状態であってもロンあがりできない、つまり他のプレイヤーが捨てた牌であがることができない状態のことを言います。もしこのフリテン状態でロンを宣言してしまうと、「チョンボ」となり満貫払いのペナルティが発生するので注意が必要です。

フリテンにはいくつか種類があり後述で詳しく説明していきますが、大まかに言うと、「自分自身であがり牌を捨ててしまっている場合」と「他のプレイヤーが捨てたあがり牌を見逃してしまった場合」にフリテンが適用されロンあがりできなくなります。それでは詳しく見ていきましょう。

自身の捨て牌によるフリテン

まずは、自身の捨て牌によるフリテンから確認していきましょう。下記の牌姿は 待ちのテンパイ状態になるわけですが・・・

自身で一度 を捨てているため、 でロンあがりすることはできません。これが自身の捨て牌によるフリテンです。 に限らず、その局で自身が1度でも捨てた牌であれば、ロンあがりできないことを覚えておきましょう。

多面待ちでのフリテンにも注意が必要

初心者泣かせのフリテンルールがこの多面待ちのフリテンです。フリテン状態にあるときにアガリ牌が複数存在する場合、その全てのアガリ牌がフリテンの対象となります。つまり自分自身が河に捨てた牌以外にもロンあがりできない牌が存在するということになります。

下記の牌姿は、 待ちのテンパイ状態です。

前述の通り、 を一度捨てているので、 でロンあがりすることができないのは、わかりやすいと思いますが、今回は もあがり牌となるため、 でもロンあがりすることはできません。

もう一つ極端な例を。
以下の牌姿は の9面待ちとなっています。「純正九蓮宝燈(ジュンセイチューレンポートウ)」

このような場合、自身が河に捨てた、 はもちろんですが、その他全ての萬子でロンあがりすることはできません。

鳴かれた(ポン・チー・カンされた)牌もフリテンの対象となります。鳴きが入ると、自身の河から牌が他のプレイヤーの手元に移動してしまいます。特に序盤に副露されると、終盤に副露された牌を忘れがちになってしまうので、注意が必要です。

捨て牌によるフリテン状態はロンであがることはできませんが、自らのツモで当たり牌を引くとあがることができます。当然ですが、待ち牌を変更するとフリテン状態は解消されるので、ロンあがりすることが可能になります。

当たり牌の見逃しによるフリテン

当たり牌の見逃しによるフリテンは主に2つです。1つは、下家や対面が捨てた当たり牌を見逃してしまった場合の「同巡内フリテン」。そして、もう一つが「リーチ後の見逃しフリテン」です。

同順内に捨てられた当たり牌を見逃した時【同巡内フリテン

上記の牌姿は、 の3面待ちです。できれば、一気通貫が付く であがりたいので、直後に下家が捨てた をスルーします。この時点で同巡内フリテンが適用され、同巡内にロンあがりすることができなくなります。なので、同順内で上家が を捨てていますが、残念ながらロンあがりすることはできません。

その名の通り、同巡内フリテンは「同順」のみに適用されるので、次のツモ番で同順内フリテンは解消され、当たり牌を見逃さなければロンあがりすることができるようになります。

リーチ後に当たり牌を見逃した時【リーチ後の見逃しフリテン】

ーチ後に当たり牌を見逃した場合にも、同巡内フリテン同様にフリテンが適用されます。ただ、同巡内フリテンと違い、リーチ後のフリテンは局終了まで適用されます。つまり、一度リーチ後に当たり牌を見逃してしまうと、その局はロンあがりできなくなります。

リーチ後に当たり牌を見逃してフリテンになっても、自らアガリ牌をツモればあがることが可能です。

フリテンでロンしてしまった場合・・・・

フリテンでロンを宣言してしまうと、ペナルティーが課せられます。一般的には満貫払いとななります。もちろん親と子で点数が異なります。

・親がフリテンロンした場合は、12,000点の支払い。(他のプレイヤーに4000点ずつ)

・子がフリテンロンした場合は、8,000点の支払い。(親に4,000点・子2人に2,000点ずつ)

フリテンリーチとは

そしてフリテンを説明する上で欠かせないのがこのフリテンリーチです。フリテンは前述で説明してきたように、テンパイしているのに、自分自身であがり牌を捨ててしまっているので、ロンあがりできない状態のことを指します。このようなロンあがりできない状態でリーチを宣言することをフリテンリーチと言います。

フリテンリーチはロンあがりのチャンスのすべてを潰す

フリテンリーチは、ツモあがりのみが可能で、ロンあがりできる可能性の全てを潰します。

四人麻雀は四人で遊ぶ麻雀ゲーム。河に並ぶ4分の3は他のプレイヤーの捨て牌となります。つまりロンあがりはツモあがりの3倍の可能性があるわけですが、捨て牌にはプレイヤーの意思が入るので、単純に3倍にはなりません。それでもロンあがりはツモあがりの2倍程度はあるとされています。

一見するとフリテンリーチは全く意味のない、「あがり」の可能性を狭める行為に見えます。実際フリテンリーチは麻雀初心者がフリテンであることに気づかずリーチを宣言することが多いミスの一つです。

ただし、フリテンリーチはルール違反ではありません。前述のとおりロンあがりは絶対にできませんが、ツモれば問題なくあがることができます。また、場合によっては一つの戦術としてフリテンリーチを使用することも可能です。

フリテンリーチを逆手に取ったテクニック

フリテンリーチはツモの2倍程度の比率であがれるロンあがりの可能性を潰す行為で、これは大きなデメリットと言えます。ただフリテンリーチは悪いことばかりではありません。時には一発逆転の戦略として使用できる場合もあるので事例をいくつか紹介しておきます。

ツモ狙いで得点アップ

フリテンリーチは絶対にロンあがりすることはできません。逆にいうとあがれるチャンスは自力であたり牌をツモって来る必要があります。これであがれた場合、ロンあがりでは付くことのない、1飜の門前清自摸和が必ずつくことになります。

麻雀の点数は、満貫未満は1翻加算されるごとに、ほぼ倍々に点数が増えていき、満貫以上になってくると倍々とはいきませんが、跳満・倍満・三倍満・役満と点数が大きく変わってくる場合があります。具体的な点数を言うと親の満貫は12,000点ですが、これに1翻が加算され跳満になると点数が18,000点と6,000点もの差が生じます。

何が言いたいかというと、ツモの1翻が加算されるだけで2位が1位に、場合によっては、ビリが大逆転で1位になる可能性だってあるわけです。

ツモ狙いで得点アップ

麻雀の役は自らツモることで点数が大きく変化する局面がいくつもあります。このような場合は、フリテンであっても積極的にリーチ宣言していくことが戦略の一つなってくる場合があります。例えば以下の牌姿は、ツモであがるかロンであがるかで大きく点数が変わってきます。

この牌姿はツモであがることができれば役満・四暗刻で(親の場合)48,000点です。ただしロンであがると、対々和+三暗刻で満貫12,000点止まりと点数に雲泥の差が生じます。

フリテンであればリーチの有無にかかわらず自ら当たり牌をツモってくるしかないのですが、あえてフリテンリーチを宣言することで、他のプレイヤーにプレッシャーを与え守備的にさせツモあがりできる可能性を高めてくれる場合があります。

フリテンリーチで守備力UP

他のプレイヤーにプレッシャーを与えるといった意味では、手牌の良し悪しに限らずフリテンリーチは有効な場面が多々あります。もちろんフリテンでない通常のリーチに越したことはないですが、フリテンであっても「相手に攻めてほしくない」「守備に徹してほしい」場合は、フリテンリーチも有効な手段の一つになります。

点数の低い手でもあがれれば良し、もしあがれなくても流局で場に溜まっているリーチ棒を回収できるかもしれません。

まとめ-麻雀の基本ルール「フリテン」や「フリテンリーチ」を徹底解説

今回は、「フリテン」・「フリテンリーチ」について解説させていただきました。

フリテンやフリテンリーチはロンあがりのチャンスを潰す基本的には避けるべき状況です。特にフリテンリーチは経験豊富なプレイヤーが相手の場合は、見抜かれる場合もあります。ですが前述で説明した通り、フリテンリーチはルール上は問題なく、場合によっては一発逆転の切り札になったり、相手にプレッシャーを与えるための戦略になることも覚えておきましょう。

最後になりましたが、一般的には問題のないフリテンリーチについてですが、グループによってはフリテンリーチ自体を禁止するローカルルールを採用している場合もあります。このフリテンリーチ禁止ルールを採用している場合にフリテンリーチをした場合、流局した場合満貫払いのペナルティが課せられるので念のため、事前に確認した方がよいかもしれません。

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