「麻雀って役が多くて覚えるのが大変…」
麻雀を始めたばかりのあなたが、まず最初に覚えたい役、それが「タンヤオ」です。
タンヤオは、麻雀の役の中でもバツグンに出現しやすく、作りやすいのが最大の魅力。攻めたい時にはスピーディーなアガリを、守備的に立ち回りたい時には柔軟な対応を可能にする、まさに万能役と言えるでしょう。
この役一つを覚えるだけで、あなたの麻雀の戦略は格段に広がり、アガれる回数もきっと増えるはず。麻雀の楽しさを、もっと深く味わうための第一歩として、まずはタンヤオを完全にマスターしてみませんか?
もう迷わない!麻雀初心者でもすぐに理解できるタンヤオの基礎知識
この記事では、麻雀初心者の方でもタンヤオの全てがわかるように、以下の点を徹底的に解説します。
- タンヤオが成立するシンプルな条件
- 初心者がやりがちなNGパターン
- 気になる点数の計算方法
- 他の役と組み合わせた時の破壊力
この記事を読み終える頃には、あなたはタンヤオの基本を完全に理解し、次の対局から自信を持ってアガリに向かえるようになっているでしょう。
タンヤオとは?基本と成立条件
タンヤオってどんな役?イラストで見てみよう!
まずは、タンヤオがどのような手牌の形なのかを見てみましょう。
【タンヤオの例】

このように、数字の「1」と「9」、そして「字牌(・
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)」を一切使わずに、手牌を完成させると成立する役、それがタンヤオです。
【超シンプル】タンヤオの成立条件はたった1つ!
タンヤオの成立条件は非常にシンプルで、以下の1つだけです。
- アガった時の手牌14枚の全てが「中張牌(チュンチャンパイ)」であること
これだけです。麻雀のアガリの基本形である「4メンツ1雀頭(アタマ)」の全てが、後ほど解説する中張牌で構成されていれば、それだけでタンヤオは成立します。また、2飜の七対子の場合は中張牌のみで2枚組を7つ作ることで、七対子・タンヤオの3飜が確定します。
【ポイント】タンヤオは鳴いてもOK!
タンヤオの最大の特徴は、【鳴きあり】(ポン・チー・カン)でも成立することです。鳴いてもOKな点が、タンヤオの作りやすさを格段にアップさせる重要なポイントになっています。
ただし、ごく稀に「鳴きタンヤオは認めない」というローカルルール(喰いタンなしルール)を採用している場合もあります。仲間内で打つ際は、事前にルールを確認しておくと安心です。
注意!タンヤオにならないパターンとは?初心者によくある勘違い
初心者が最も勘違いしやすいのが、「1枚でも使えない牌が入っているとタンヤオにはならない」という点です。
【タンヤオにならないNG例】

この場合、萬子の「」が入っているため、タンヤオは成立しません。たとえ他の牌が全てタンヤオの条件を満たしていても、たった1枚の「1」「9」「字牌」でタンヤオという役は消えてしまいます。
字牌や端牌はNG!タンヤオで使える牌の種類を徹底解説
タンヤオを理解する上で最も重要なのが、使える牌と使えない牌の区別です。
- 使える牌:中張牌(チュンチャンパイ)
- 萬子(マンズ):二三四五六七八
- 筒子(ピンズ):②③④⑤⑥⑦⑧
- 索子(ソーズ):2345678

- 使えない牌:么九牌(ヤオチュウハイ)
- 老頭牌(ロウトウハイ):一九
- 字牌(ジハイ):東・南・西・北・白・發・中

タンヤオは【漢字】で「断么九」と書きます。これは「么九牌(ヤオチュウハイ)を断つ」という意味で、漢字の意味を知ると、自然とルールが頭に入ってきませんか? 手牌から端の牌(1,9)と字牌を無くすこと、それがタンヤオの本質です。
タンヤオの点数と符
タンヤオは何点?基本の点数計算をステップ形式で解説
タンヤオは「1翻役(イーハンヤク)」です。麻雀の点数は、この「翻数(ハンスウ)」を元に計算されます。まずは基本として、「タンヤオのみ」でアガった場合の点数を覚えましょう。
40符1飜 | 子のアガリ | 親のアガリ |
メンゼン-タンヤオのみ(1翻) | 1,300点 | 2,000点 |
30符1飜 | 子のアガリ | 親のアガリ |
喰いタンのみ(1翻) | 1,000点 | 1,500点 |
※どちらも同じタンヤオのみの1飜ですが、メンゼンかどうかで符計算が多少変動するため、点数が異なります。初心者のうちは、メンゼンタンヤオの「子‐1,300点」「親-2,000点」だけを覚えておけば問題ありません。
余談になりますが、タンヤオのみでも暗槓が入ると70符になり、「子‐2,300点」「親-3,400点」になることもありますが、とりあえず麻雀初心者はスルーしておきましょう。
点数表について勉強したいなら、下記のページでまとめているので、よければ参考にしてみてください。

点数が変わる?「符」との関係をサクッと解説
前述の通り、麻雀の点数計算には「翻」の他に「符(フ)」という要素がありますが、少し複雑なので、ここではざっくりと理解しましょう。
- 鳴きタンヤオ(喰いタン)の場合:ポンやチーをすると符が低くなる傾向があり、点数も安くなりがちです。
- メンゼンタンヤオ(鳴かない)の場合:鳴かずに自力で揃えると、符がつきやすくなります。特に、待ちの形が良いと符が低くなり、待ちの形が悪いと高くなる傾向があります。
最初は細かい符計算まで覚える必要はありません。「鳴くと少し安くなることがある」程度に覚えておきましょう。
タンヤオは組み合わせで強くなる!点数アップ例
タンヤオの真の強みは、他の役と複合しやすい点にあります。役が複合すると翻数がプラスされ、点数が一気に跳ね上がります。
- 例1:タンヤオ+【ピンフ】(平和)
- (タンヤオ1翻)+(平和1翻)= 2翻
- 非常に相性が良く、出現頻度も高い黄金の組み合わせです。リーチをかければさらに1翻追加され、高得点が期待できます。

- 例2:タンヤオ+【七対子】(チートイツ)
- (タンヤオ1翻)+(七対子2翻)= 3翻
- 七対子は2枚組を7セット作る役で、これも中張牌だけで作ればタンヤオと複合します。3翻になると点数も大きくアップします。

- 例3:タンヤオ+三色同順(サンショクドウジュン)
- (タンヤオ1翻)+(三色同順2翻)= 3翻
- 萬子・筒子・索子で同じ数字の順子(シュンツ)を作ると成立する役で、これもタンヤオと相性抜群です。

このように、タンヤオを軸に手作りを進めることで、自然と高得点の道が開けていきます。
タンヤオを使いこなすためのヒント
アガリへの近道!タンヤオを意識した手作りのコツ
配牌(最初に配られた13枚の牌)を見た時に、2〜8の数字の牌が多いと感じたら、積極的にタンヤオを狙ってみましょう。そして、手作りの基本は、不要な牌から捨てることです。タンヤオを狙うなら、まず最初に捨てるべきは「1,9,字牌」です。これらを序盤に処理しておくことで、手牌がスッキリし、アガリへの最短ルートが見えてきます。
初心者はまずコレ!おすすめのタンヤオ戦略
【タンヤオの点数と符】で少し触れたようにタンヤオには、鳴かない「メンゼンタンヤオ」と、鳴いて作る「喰いタン(【鳴きあり】タンヤオ)」の2つの戦略があります。
- メンゼンタンヤオ
- メリット:リーチや平和など他の役と複合しやすく、高得点が狙える。守備力も保ちやすい。
- デメリット:揃えるスピードが遅くなることがある。

- 喰いタン
- メリット:とにかくアガリのスピードが速い。
- デメリット:点数が安くなりがち。鳴くことで手牌を相手に晒すため、守備力が下がる。

どちらが良いかは状況次第ですが、初心者のうちはまず「メンゼンタンヤオ」を目指すのがおすすめです。麻雀に慣れてきたら、状況に応じて「喰いタン」を使いこなし、速攻でアガリを狙う戦略も試してみましょう。
相手のタンヤオを見破る!実戦で役立つポイント
自分が狙うだけでなく、相手がタンヤオを狙っているかを見極めることも、麻雀の重要なテクニックです。前述で「タンヤオを狙うなら序盤に1,9,字牌を捨てよう」と説明しましたがこれは他のプレイヤーにも当てはまることです。
他のプレイヤーの捨て牌を見て、序盤から「1,9,字牌」ばかりが捨てられている場合、その人はタンヤオを狙っている可能性が高いです。その人が欲しそうな「2〜8」の牌は、警戒して捨てないようにすると、放銃(ほうじゅう:相手のアガリ牌を捨ててしまうこと)のリスクを減らすことができます。このような読み合いこそ、麻雀の醍醐味です。
まとめ-タンヤオを覚えて麻雀をもっと楽しく!
今回は、麻雀の基本役である「タンヤオ」について、成立条件から点数計算、実戦でのヒントまでを解説しました。
- 使うのは「2〜8」の牌33だけ!
- 「1,9,字牌」は使えない!
- 鳴いてもOK!だから作りやすい!
- 他の役と複合させると高得点のチャンス!
この4点をしっかり押さえるだけで、あなたの麻雀は劇的に変わります。タンヤオは、あなたをアガリへと導いてくれる、最も頼りになるパートナーです。
次のステップへ!タンヤオを基礎に他の役も学ぼう
タンヤオをマスターしたら、次はその知識を活かして、他の基本的な役も学んでいきましょう。タンヤオと相性の良い「リーチ」や「平和(ピンフ)」、そして鳴くだけで成立する「役牌」などを覚えれば、さらに戦略の幅が広がります。
タンヤオを基本の武器として、麻雀の奥深い世界をもっともっと楽しんでください!
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